「デュアルキャリアラダー」とは?管理職だけじゃない、もう一つのキャリアパスの選択肢

デュアルキャリアラダーとは?
キャリアを積む中で、多くの人が「昇進=管理職」を思い描きます。しかし、すべての人がマネジメントに向いているわけではなく、専門スキルを磨き続けたいと考える人も少なくありません。
そうした多様なキャリア志向に応える制度が「デュアルキャリアラダー」です。
これは、特に技術職や専門職向けに、管理職以外でもキャリアアップできる仕組み。この記事では、その特徴や導入メリットをわかりやすく解説します。
デュアルキャリアラダーの概要
「デュアルキャリアラダー」は、2つのキャリアパスを従業員に提供する制度です。選べる道は主に以下の2つです。
1. 管理職キャリアパス
チームや組織をマネジメントし、目標達成や人材育成に取り組む、いわゆる“昇進型”のキャリアパスです。
2. 専門職キャリアパス
マネジメントには進まず、特定の技術や知識を深めて専門性で貢献する道です。
エンジニア、リサーチャー、技術スペシャリストなどとして、技術面でリーダーシップを発揮します。
特に技術系の業界では「シニアエンジニア」「チーフスペシャリスト」などのポジションが設けられています。
デュアルキャリアラダーの主なメリット
1. 管理職以外のキャリアも選べる
「昇進=管理職」という一択ではなく、専門性を高めながらキャリアを築く選択肢が増えることで、自分らしい働き方が可能になります。
2. 技術者・専門職の定着を促進
これまでの制度では、技術者がキャリアアップのために不本意ながらマネジメントに進むケースもありました。
デュアルキャリアラダーの導入により、専門職としての道を継続できる環境が整い、優秀な人材の離職防止にもつながります。
3. 評価・報酬の公平性
専門職でも、管理職と同等の報酬や職位が得られるよう設計されているのがポイント。
「マネジメントではなく技術力で評価される」ことが、専門職にとっての大きなモチベーションになります。
4. 多様なキャリア志向に対応
現代の職場では、「自分に合った働き方」を重視する傾向が強まっています。
この制度は、従業員一人ひとりのキャリア志向に応えると同時に、企業にとっても柔軟な人材戦略を可能にします。
導入が進む業界とは?
デュアルキャリアラダーは、専門性が重視される業界で多く採用されています。たとえば:
- IT業界
プログラマーやエンジニアが管理職ではなく「技術リーダー」として活躍。 - 製薬・化学業界
研究開発職が、リサーチャーとしてキャリアを深める。 - 製造業
開発・設計部門の技術者が「シニアエンジニア」として高い専門性で組織に貢献。
これらの業界では、マネジメントスキルだけでなく、技術力そのものが事業の根幹を支えるため、デュアルキャリアラダーの導入が特に効果を発揮しています。
制度活用のポイント
制度を形だけで終わらせず、効果的に機能させるためには次の点が重要です。
- 明確な評価基準の整備
- キャリアパスの見える化
- 専門職・管理職それぞれへの支援体制の構築
従業員が自分の将来像を具体的に描けるように、企業は評価・報酬・育成支援の制度設計に力を入れる必要があります。
まとめ
デュアルキャリアラダーは、多様なキャリア志向に応える現代型のキャリア制度です。
管理職を目指す人にも、専門職として成長したい人にも、それぞれに合った道を提供することで、企業は優秀な人材を引き留め、従業員のモチベーションも高めることができます。
専門スキルを軸にキャリアを築きたい方にとって、非常に有効な制度です。
自分らしい働き方を実現するために、デュアルキャリアラダーという選択肢をぜひ活用してみてください。
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