フェルミ推定・ケース面接の対策方法とは?(Part2)

前回の記事では、実際に問題を解きながら、フェルミ推定の解き方の過程や考え方について解説しました。
前回の記事(フェルミ推定・ケース面接の対策方法とは?Part1)はこちらから
https://athnavi.co.jp/wp-admin/post.php?post=1257&action=edit
フェルミ推定やケース面接の対策では、テンプレートを暗記するのではなく、どの問題にも通ずる考え方を身につけることが重要です。
また、1つの問題に対して、答えの導き出し方は無数にあります。問題演習を重ねると、様々な問題に対しても自分の持っている考え方のパターンを当てはめ、答えを導き出せるようになります。
それでは、例題を用いて詳しく解説していきます!
考え方のパターンを増やす
前回の記事では、「日本にどのくらいのピアノが存在するのか」という問題について解説しました。
以下の方法で答えを求めました。
- 日本の世帯数から考えるパターン
- 日本全国の学校数(幼稚園〜大学)から考えるパターン
- 公共施設に設置されているピアノの数から考えるパターン
しかし、実際にはこれらの考え方以外にも、答えの導き方はあります。
例えば、「ピアノの普及率と人口比率を基にした考え方」や「ピアノメーカーの販売台数を基にした考え方」などがあります。
このように、答えの導き方は無数にあるのです。
ここでは、ピアノの普及率と人口比率を基にした考え方で、日本にあるピアノの数を推定します。
ピアノの普及率:人口の5%がピアノを所有していると仮定
ピアノの数:1億2500万人×5%=625万台
このようにして答えを出すことができます。
前回の記事で導き出した数値(台数)とは、異なる結果になりました。
しかし、どちらの答えが正しいくて、一方の答えは間違っているというわけではありません。
なぜなら、フェルミ推定・ケース面接では、正確な答えを導きだす必要はないからです。限られた情報から大まかな推定を行うことが目的であり、面接官は答えを求める過程を重視しています。
フェルミ推定・ケース面接における正確さの重要性については、下記のURLからご参照ください。
https://athnavi.co.jp/wp-admin/post.php?post=1249&action=edit
フェルミ推定・ケース面接対策で覚えるべき数値
フェルミ推定・ケース面接では、知らない数値に関しては仮定し、計算できる思考力がとても重要です。
しかし、数値を把握していることが前提として出題される問題もあります。
では、早速覚えるべき数値について紹介します。
日本に関する基本的な数値
人口:1億2500万人
世帯数:5000万戸
平均世帯人数:2.5人
平均寿命:84歳
国土面積:38万平方キロメートル
大学の数:750校
大企業の数:1.1万社
中小企業の数:55万社
平均年収:430万円
世界に関する基本的な数値
世界の人口:約80億人
アジアの人口:約46億人
世界の面積:約1億4800万平方キロメートル
世界の国の数:約195か国
世界のGDP:約100兆ドル
アメリカ:約25兆ドル
中国:約18兆ドル
EU:17兆ドル
世界の主要宗教
キリスト教:約24億人
イスラム教:約20億人
ヒンドゥー教:約13億人
仏教:約5億人
まとめ
フェルミ推定やケース面接の対策では、テンプレートの暗記に頼るのではなく、どの問題にも応用できる考え方を身につけることが重要です。
問題演習を通じて、様々なパターンの考え方を増やし、異なるアプローチで答えを導き出せるようになることが求められます。
例題として「日本にどのくらいのピアノが存在するか」という問題を用いて、異なる方法で答えを導き出す過程を解説しました。このように、フェルミ推定では、複数のアプローチを考えることで、より精度の高い推定が可能となります。
重要なのは、正確な答えを導き出すことではなく、限られた情報から大まかな推定を行う過程です。面接官が重視するのは、答えを導き出す過程や論理的な思考の展開であり、そのプロセスをしっかりと示すことが求められます。
フェルミ推定やケース面接の対策をしっかりと行い、自分の考え方を磨き上げることで、面接での評価を高めることができるでしょう。
多くの問題に挑戦し、思考力と推定力を高めていきましょう。