【業界研究】金融業界 徹底解説!

金融業界とは?
金融業界とは、幅広くお金に関する業務を行い、社会経済の円滑な運営を支えています。そのため、金融業界は日本経済の根幹を支える役割を担っているといえるでしょう。
金融業界と聞いて、皆さまが一番最初に思い浮かべるのが、銀行ではないでしょうか。
銀行とは、預金の受け入れや貸し付けを行う金融機関です。
具体的には、預金者から資金を預かり、利息を支払う「預金業務」、預かった資金を個人や企業に貸し出し、利息を収益とする「貸付業務」、さらに口座振替や送金などの決済サービスを提供する「決済業務」を行います。
金融業界は、銀行、証券会社、保険会社、信用金庫、クレジット会社など、さまざまな業態の企業で構成されています。
金融業界のビジネスモデル
銀行
預金に対して支払う金利は通常低く抑えられており、貸出金利と預金金利の差(利ざや)が銀行の収益となります。また、振込や送金の際に発生する振込手数料やATM手数料も収益の一部となります。これらは、銀行の主要な収入源で、メガバンクから地方銀行でも同様です。
一方、信託銀行はお金や株式、不動産などの管理・運用も行います。これらを信託業務と呼び、信託財産の管理や運用に対して報酬を貰います。また、財産管理として遺言の作成などの業務も行っています。
証券会社
証券会社は、個人や企業に株式や債券などの金融商品を提供し、取引手数料などで利益を得ています。また、企業や投資家に対してさまざまなコンサルティングサービスを提供するなど多岐にわたる金融サービスを提供しています。
保険会社
保険会社は、死亡や重病、事故や災害などのリスク管理の手段として保険商品を提供し、契約者から保険料を徴収します。
金融業界の現状と今後の展望
2016年からマイナス金利政策が導入されたことで、銀行を中心とした金融業界では収益を得られにくくなりました。
マイナス金利政策は金融機関が日本銀行に預けているお金に対して、マイナスの金利を設けることで金融機関が企業への融資や投資に資金を回すように促すのが目的です。しかし、金融機関にとっては金利が低くなることで利ざやが得にくい状況となりました。そのため金融業界は、現在厳しい状況に置かれています。
そんな金融業界ですが、ネット銀行の普及やフィンテック業界の台頭など、さまざまな要因により大きな変革期を迎えています。
ネット銀行は、顧客がPCやスマホを使ってオンラインで取引や資産管理が行えるのが特徴です。ネットバンキングは、店舗がないため、その分手数料が安く、金利が高いなどのメリットがあります。今後はさらに銀行の実店舗や人員を減らす動きが進むことが予想されます。
次に、フィンテック業界とは金融(Finance)と技術(Technology)を融合させた新興の産業分野を指します。具体的には、モバイル決済やビットコインなどの仮想通貨をはじめとした金融サービスのことです。また、クラウドファンディングもフィンテック業界の主要な分野の一つです。
今後の金融業界はデジタル化やAIの活用によってさらに作業の効率化が図られます。
AIは、手作業による分析や処理を自動化し、大量のデータをリアルタイムで処理し、精度の高い予測を行うことができます。AIを金融業務に取り入れることは、コストの大幅な削減や個々の顧客のニーズに合わせてパーソナライズされたサービスを提供することが可能になります。
また、経理や総務、人事などのバックオフィス業務にもAIを導入することで、定型作業を覚えさせ、書類作成やデータ収集・分析などの業務を自動化できるようになります。
まとめ
日本の金融業界は、伝統的な銀行業務からフィンテックやAI技術の導入まで、多岐にわたる変革を遂げています。
将来に向けて、この業界での活躍は多くのチャンスをもたらします。
体育会学生の皆さん、金融業界も視野に入れて、就職活動に取り組んでみるのはいかがでしょうか。